ゆるくてタイトな日本のロック1

くるりの「ばらの花」という曲をきくたびに、これは何だろうって思ってた。ジャンルがよくわからなかった。分類できないものは、妙に気になってしまう。ここ1か月というものJ-waveでばんばん流れているし、HMVにいけば、いつだって、私の短い滞在時間の間に1回はかかる。

この曲のイントロが始まると、なぜだか調子が狂う。おもちゃの時計みたいなリズムに、さりげなく、つかまれてしまう。雨とか朝とかジンジャエールとかバスとか、脱力系の言葉の世界が、サビの部分で1度だけエモーショナルに盛り上がるはずだから、それを聴きのがすまいっていう気持ちになる。

アルバムを聴いてみて、端正なリズムとテクニカルなサウンド、そして力の抜けたボーカルのマッチングが面白いんだなと思った。歌いたいことを等身大の日本語で歌い、やりたい音楽をタイトに実現してる。音楽性の高さにつられて、日本語の価値が上がるみたいな気がして嬉しい。

日本語と英語を絶妙に溶け込ませたラブ サイケデリコは、「日本語もこんなにかっこよく歌えるんだ」と感動させてくれるけど、くるりは、「ゆるーい日本語もこんなにかっこいいじゃん」って応援したくなる。

2001-02-23

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